ﾌﾗﾝｸﾐｭﾗｰ 1100DSR

ご自身の腕時計コレクションをグラスに表現というご依頼です。

スイスの高級機械式時計メーカー『フランクミュラー』。

まず、文字盤の数字自体も洗練されたデザインであるのが第一印象。

そして、このモデルは時針と分針は通常ですが、秒針が上下各１本の計２本あり、文字盤上部の秒針が｢0～30秒｣、下部の秒針が｢31～60秒｣を担当する仕組み。

上部の秒針が30秒に到達するとそこで止まり、瞬時に下部の秒針が31秒から動き出し、60秒になると、その間に0秒位置に戻っていた上部秒針がまた動き、行ったり来たりで常に動いているのはどちらか１本のみという精密でユニークな腕時計です。

そこで、既に｢腕時計として｣完成されつくしたデザインをただグラスに模写するのでなく、秒針の独特な仕組みも含めて、｢私の作品として｣解釈したデザインに表現しました。

イメージした完成形に合わせて選んだグラスの曲面に沿って、S字に流れるように左右斜めに振り分けた秒針がグラスの中を転がるように60秒間を刻むデザインにしました。

また、ワイングラスの台の部分には、同じくS字状にブランド名を表現。

この腕時計の現物で手首を飾り、グラスに流れる時を味わって頂けたなら、最高の60秒の演出になるのではないかと思います。