スノードーム

グラスだけでなくジュエリーボックスなど、見渡してみるとガラス製品は様々。
それだけ私の表現の可能性も広がります！

今回のご依頼は「スノードーム」にトラを彫る作品です。

出来合いのグッズとしてのスノードームではなく、ガラスという素材にご依頼主様一人一人専用に想いを込めて描き出す作品という価値はこのスノードームも同じです！

ワイングラスなどのグラスよりも更に湾曲の強い球体であるスノードームに、観賞する前提で自然に見られる描写(例えば球面のため幅広に描いても正面視すると細めに見えるのを計算して作業する)など、腕のふるいどころです(^-^)v

更に、スノードームであるからには中に水を充填してスノーパウダーを入れなくてはなりません。
グラスリッツェンの工程以外で、ここが特殊なところでした。
水を入れてパッキンで密封、、、のつもりが、かなり気泡が入ってしまいます。
パッキンの隙間から気泡を抜いてはその分の水をパッキンの隙間からスポイトで注入する作業を繰り返しますが、見た目には完全に気泡が抜けても、水自体に空気も含まれているのか、一晩寝かすと再び細かい気泡が無数にわき出ていて、何日もかけて水が落ち着くまで気泡を抜き続けます。

そして、パウダーも試行錯誤で一工夫。

通常のスノードームは中に入れたフィギュアなどの周りを舞う雪に見立てたパウダーの量にするのでしょうが、ガラスの外側に絵柄を彫ったグラスリッツェンでは、パウダーの粒径が大きすぎたり量が多すぎたりすると、キラキラがうるさすぎて絵柄を邪魔してしまうこともわかりました。

そこで、下の写真のように細かめのパウダーを少なめにすることで、「スノードーム」としても「グラスリッツェン作品」としてもご期待にお応えできる仕上がりにしてみました(^-^)